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キュアハッピー「不思議図書館はメルヘンな本ばっかりだね!!」



1 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:18:52.56 ID:+hmhjqb90

―――不思議図書館

ハッピー「いやー、全然あきないよー」

ハッピー「次はこれにしよっと」

あかね「こら、こんなときぐらい変身解かんかい」

ハッピー「あ、そっかそっか」

みゆき「―――とう!」

みゆき「さーて、じゃあ、赤ずきんでも読もうかな♪」

あかね「みゆきはほんま、絵本が好きやな」

みゆき「まあね」



3 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:20:18.51 ID:+hmhjqb90

れいか「みゆきさん」

みゆき「なに?」

れいか「―――赤ずきんは読まないほうがいいですよ?」

みゆき「どうして?」

れいか「もしここが、童話の原典ばかりを置いているなら……目の毒です」

あかね「はぁ?」

みゆき「どういうこと?」

れいか「それでも読むのでしたら、どうぞ」

みゆき「えー!?なんかこわくなってきたぁ!!」

みゆき「あかねちゃん!!一緒によもうよぉ!!」

あかね「別にええけど、そんな怖がることないと思うけどなぁ」

みゆき「うぅ……」

あかね「どれどれ……?」ペラッ



5 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:26:09.15 ID:+hmhjqb90

―――あるところに可愛い女の子がいました。

その女の子はいつも赤い頭巾をかぶることから『赤ずきん』と呼ばれていました。

あかね「なんや、普通やん」

みゆき「なんだぁ……れいかちゃんのうそつき。はっぷっぷー」

あかね「あはは」ペラッ

―――赤ずきんが道を歩いていると、狼に出会いました。

みゆき「ここで狼さんが遠回りするように言うんだよね」

あかね「そうそう」

―――赤ずきんは狼に言われたとおり、花を摘みに向かいます。

みゆき「知らない人の言うことを聞いちゃだめーってことなんだよね」

あかね「みゆきはついていきそうやなぁ」

みゆき「あーひどーい!!」



8 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:29:41.48 ID:+hmhjqb90

―――赤ずきんがお婆さんの家につきました。

そしてお婆さんに話しかけます。

みゆき「きたきた」

あかね「こっからやな」

―――よく来たね、赤ずきんや。疲れただろう?そこに美味しいお肉と葡萄酒を用意したからお食べ。

みゆき「え?」

あかね「こんなシーン、あったっけ?」

みゆき「……」

―――赤ずきんはお腹がすいていたので、お肉と葡萄酒を飲みました。

すると、お婆さんは笑います。

赤ずきんは不思議に思い、どうして笑うのか聞いてみました。

みゆき「……」

あかね「……」



11 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:34:05.51 ID:+hmhjqb90

―――お婆さんは大きな口をあけて、いいました。

今、お前が食べた肉はここで寝ていた婆の肉だ。

みゆき「え……」

あかね「な、なんやこれ……」

―――さっきお前が美味しそうに飲んだ葡萄酒は婆の血だ。

赤ずきんはその場で食べたものを吐き出しました。

みゆき「うっ……!?」

あかね「うわぁ!!!あかーん!!!!」バシーン

みゆき「うぅ……うぅ……」ポロポロ

あかね「みゆき、大丈夫か?!」ナデナデ

みゆき「うぅ……うぇ……」ポロポロ

れいか「……怖い話でしょう?」

あかね「れいか……!!」

れいか「このあと、赤ずきんは服を一枚一枚脱ぎ、暖炉で燃やし……最後には狼に食べられる……」

みゆき「うぅ……ひどぃ……」



16 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:38:09.94 ID:+hmhjqb90

れいか「ちなみに食べられるというのは、文字通り食べられるという意味ではなく……」

あかね「え……?」

れいか「狼に強か―――」

なお「すとーっぷ!!!」

れいか「むぐっ!?」

あかね「あ……なお……」

なお「はぁ……れいか、駄目だよ。そんな刺激の強い話は」

れいか「でも、みゆきさんが絵本について学んでいるので、元の話も耳にしておいたほうがいいかと」

なお「だめ」

みゆき「うぅ……ぐすっ……もう……あかずきんちゃん……読まない……」

あかね「あ、ほら、これは昔のやつやし、ええやんか」

みゆき「うぅ……ぐすっ……あかねちゃぁぁん……」ポロポロ

あかね「あー、よしよし。みゆきにはちょっとショックが強かったなぁ」ナデナデ

なお「ほら、トラウマだよ。あれは」

れいか「申し訳ありません」



21 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:41:53.32 ID:+hmhjqb90

みゆき「……」

あかね(膝かかえてしもた……)

なお「あーあ……」

やよい「み、みゆきちゃーん!!」テテテッ

みゆき「やよいちゃん……」

やよい「こ、これでも読もうよ!!」

みゆき「あ、シンデレラだぁ♪」

やよい「これなら安心だよね」

みゆき「うん!私、シンデレラだーいすき!!」

やよい「うんうん」

みゆき「最後は王子様とハッピーエンドだもんね」

やよい「そうそう!」

れいか「あの……」

みゆき「え?」

れいか「シンデレラも……やめておいたほうが……」



25 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:45:01.76 ID:+hmhjqb90

みゆき「えぇ!?」

やよい「ど、どうしてぇ?!」

れいか「……読んでみればわかります」

みゆき「あかねちゃぁぁぁん!!!」ダダダッ

あかね「うわぁ!?」

やよい「なおちゃぁぁぁん!!!」ダダダッ

なお「ちょっと!?」

みゆき・やよい「いっしょによもうよぉぉ!!」ギュゥゥ

あかね「はいはい!!わかったわかった!!」

なお「よしよし。よもっか」

あかね「というか、シンデレラはそんな怖い話にはならんやろ」

なお「あたしもそう思うよ」

みゆき「うぅ……」

やよい「あぅぅ……」

あかね「ほな、いくで」ペラッ



27 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:50:45.23 ID:+hmhjqb90

―――あるところにシンデレラという、とても美しい娘がいました。

シンデレラには義理の姉が二人、そして義理の母がいました。

あかね「そーそー。この姉とおかんがいやーなやつやねんな」

なお「そうそう」

―――シンデレラはいつも、姉と母に辛い仕打ちを受けていました。

料理を作ればまずいと頬を叩かれ、洗濯しては服が傷んだと言われて罰として裸で外を歩くこともありました。

あかね「え……」

なお「……」

みゆき「えぇー……」

やよい「つづきは?」

―――ある日、シンデレラが部屋に戻ると二人の姉がいました。

シンデレラが何をしているのか訊くと、上の姉がいいます。このような真珠をもっているなんて生意気よ。

それはシンデレラの本当の母親の形見でした。

あかね「……まぁ、別にやな」

なお「そ、そうだね」



29 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 03:56:53.73 ID:+hmhjqb90

―――シンデレラは泣いてそれを返してほしいと頼みました。

すると下の姉が言います。じゃあ、馬小屋にいらっしゃい。

しかたなくついて行くと、馬小屋には小屋番がいました。上の姉が小屋番に一声かけ、馬を一頭つれてこさせました。

あかね「これは……しらんな」

なお「うん」

やよい「……」

みゆき「なんか怖い……」ブルブル

―――上の姉はシンデレラの宝物である真珠を馬の陰茎を掴み、尿道から真珠を押し込みました。

あかね「!?」

なお「いん……って……」

やよい「そ、それから……?」ハァハァ

―――下の姉がいいます。さあ、シンデレラ。口だけを使って真珠を取り出せば返してあげましょう。

シンデレラは大粒の涙を流しながら、母の形見である真珠を取り戻すため、馬の陰茎を咥えました。

後ろからは大笑いする姉の姿がありました。

なお「な、なんだこれ……!?」ゾクッ



34 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:03:20.16 ID:+hmhjqb90

みゆき「もうやだー!!!!」ブルブル

あかね「みゆき!!」

みゆき「こんなのハッピーじゃないよぉ!!!」

あかね「で、でも、ほら、多分こっから舞踏会に行く感じやろ?」

なお「あ、ああ。そう言う流れだ。というか、城について王子と踊るまではあたしが知っているシンデレラそのものだよ」

あかね「ほら、な?今のはちょっと、あれやったけど、今からは流石にないって」

みゆき「う、うん……」

なお「じゃあ、続きを……」ペラッ

―――シンデレラは王子と楽しいひと時を過ごします。しかし、約束の12時が迫っていました。

シンデレラは考えます。
このままではまたあの酷い暮らしに戻ってしまう。私は王子様と結婚し、あの生活から抜け出したい。

そこでシンデレラはわざとガラスの靴をその場に脱ぎ捨て、家へと戻ったのです。

あかね「わざ、と……?」

なお「あれって……計算だったの……?」

やよい「シンデレラ……」

みゆき「こんなの私の知ってるシンデレラじゃないよぉ!!」



38 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:09:10.60 ID:+hmhjqb90

―――しばらくして、王子がシンデレラを探しにやってきました。

このガラスの靴を履ける者を探している。王子がそういうと、シンデレラの義理の母がいいました。

貴方たちが王子と結婚し、私を楽にするのです。

あかね「こ、ここは一緒やな」

なお「そうだね……」

みゆき「やだやだ……」ブルブル

やよい「そ、それから?」

―――上の姉が靴を履こうとしますが、入りません。そこで母は上の姉の足の指を全て切り落としました。

みゆき「きゃぁぁぁ!!!!!!」

あかね「みゆき!?おちついて!!」

みゆき「わたしはもういいよぉ!!みない!!みない!!!」

あかね「みゆき……」

やよい「……なおちゃん、続き」

なお「う、うん……」

―――ガラスの靴ははけたものの、スカートの裾が血に染まっていることから嘘だとばれ、上の姉は帰されました。



42 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:15:12.07 ID:+hmhjqb90

―――そして次は下の姉が靴を履こうとしますが、やはり大きさが合わず履けませんでした。

そこで母は、下の姉の踵を切り、靴を無理やり履かせました。

しかし、靴下が血で染まっていることから嘘だとばれ、下の姉も家に帰されました。

なお「で、でも、これで王子様と結婚できるんだよね……」

やよい「続き……」

みゆき「うぅ……うぅ……」ポロポロ

あかね「よしよし」ナデナデ

―――シンデレラが靴を履くと、王子は喜び、すぐに結婚式を挙げることにしました。

結婚式の日、王子様はシンデレラの母と二人の姉がいないことに気づきました。

シンデレラはいいます。ここまで来る途中に鳥に気をつけないといけません。お母様とお姉様は大丈夫でしょうか。

なお「……あれ?終わらない?!」

やよい「まだ、あるの?」

なお「みたいだ……なんで、これでハッピーエンドじゃない……」

みゆき「……」

あかね「みゆき、元気だしって……」ナデナデ



44 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:20:04.02 ID:+hmhjqb90

―――母と姉を乗せた馬車が森に入ると、空を埋め尽くすようにカラスが集まりました。

なお「……」

やよい「……」

―――そしてカラスは一斉に母と二人の姉に飛び掛り、目を抉り、爪をはぎ、乳房を食いちぎりました。

なお「わぁぁあああ!!!!!!」ポーイ

やよい「きゃぁぁ!!!!」

なお「な、ななななな、なんだ……いまの……」ギュゥゥ

やよい「す、すごい……リアルな絵……」ギュゥゥ

れいか「これがシンデレラなのです」

なお「れいか……」ガタガタ

やよい「最後のは本当に怖かった……」ガタガタ

れいか「ちなみに、シンデレラと王子様の結婚生活はわずか三ヶ月しか持たなかったそうです」

みゆき「ハッピーじゃなぁぁぁい!!!!!」

あかね「れいか!!余計なこといいな!!!」

れいか「申し訳ありません」



47 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:26:16.28 ID:+hmhjqb90

みゆき「もう絵本読まない……嫌い……」ポロポロ

あかね「あぁ……みゆきぃ……」オロオロ

やよい「で、でも……こんなのがメルヘンとか……」

れいか「メルヘンとはそういうものです」

あかね「なんか楽しいとかじゃないんか?」

れいか「いいえ。神話、童話、おとぎ話というだけで、楽しい話というわけではありません」

れいか「この物語が作られた時代は飢饉や戦争、暴君による圧政などがひどく、人の心は荒んでいたと聞きます」

なお「つ、つまり、そういう話が生まれた背景には、時代の流れがあるってこと?」

れいか「そういうことですね」

あかね「……後味悪すぎやろ」

やよい「……みゆきちゃん?大丈夫?」

みゆき「……」

あかね「あかん。完全に拗ねてもうたな」

なお「れいか」

れいか「親切心だったのですが、みゆきさんには少しショッキングでしたか……」



53 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:31:33.06 ID:+hmhjqb90

あかね「でも、こんだけ絵本があるんやから、なんか楽しいやつあるやろ」

なお「そ、そうだよね」

れいか「たのしい……ものですか」

やよい「あ、これは?―――白雪姫」

あかね「おお!!ええやん!!」

なお「うん!それなら完璧なファンタジーだよ。七人の小人が出てくるし」

あかね「ほら、みゆき!白雪姫でも読んで気分なおしい」

みゆき「うん……」

れいか「白雪姫もやめておいたほうが……」

みゆき「うわぁぁぁん!!!!」ポロポロ

なお「れいか!!!」

れいか「ですから、みゆきさんのためです」

やよい「あ、あの……どう怖いの……?」

れいか「それが原典であるなら、七人の小人ではなく七人の人殺しに―――」

あかね「はい!!白雪姫はあかーん!!!次、次のやつさがそ!!」



57 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:37:02.81 ID:+hmhjqb90

れいか「白雪姫は眠っている間、七人の人殺しにレイ―――」

なお「れいか!!!」

れいか「むぐ……?!」

なお「だめでしょ!!」

れいか「……」コクコク

なお「雑学をひけらかすのもいいけど、そういうのは言葉を選ばないと」

れいか「そうですね」

なお「そうですねって……もう……昔からそういう天然なところは変わらないよね」

れいか「ふふ……」

あかね「あー!!ええやつあったー!!!」

やよい「なになにー?」

あかね「ハーメルンの笛吹き男や!!」

なお「ど、どんな話だっけ?」

あかね「読んでみたらええやろ」

れいか「それ、子どもを攫う男が淡々と描かれているだけですよ?」



61 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:41:51.34 ID:+hmhjqb90

あかね「そ、そうか……」

なお「面白く……なさそう……だね……」

やよい「う、うん……」

みゆき「絵本怖い……絵本怖い……」ブツブツ

あかね「な、なぁ、れいか?なんか面白いやつ、ないんかな?」

れいか「面白い……やつですか」

なお「このままだとみゆきが夢を見失っちゃうし」

れいか「個人的に面白いと思ったのは……」

やよい「……」ドキドキ

れいか「これですね。―――トゥルーデおばさん」

なお「あかね、聞いたことある?」

あかね「ない。やよいは?」

やよい「私もない」

れいか「では、読みますか?」

なお「まって。あらすじだけ教えてくれない?」



64 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:51:08.13 ID:+hmhjqb90

れいか「すごく短いお話なので、すぐに読めますよ?」

なお「答えになってない!!」

あかね「あらすじや!!あらすじ!!」

れいか「―――昔、詮索好きで我侭な娘がいました」

やよい「はじまった!?」

みゆき「あー!!あー!!きこえなーい!!!」ブルブル

れいか「ある日、その娘はトゥルーデおばさんの噂を聞き、確かめに行くと言い出しました」

れいか「両親は必死にとめましたが、娘は聞かずトゥルーデおばさんのところに向かいました」

なお「……」ゴクッ

れいか「娘が到着するとトゥルーデおばさんは言いました。「どうしてそんなに青い顔をしているんだい?」と」

れいか「娘は言います。「私、自分で見たものが怖くてたまらないの」と」

れいか「トゥルーデおばさんは何を見たか訊ねます」

れいか「娘は震えながら、窓から見たらおばさんはいなくて頭が燃える火のような鬼がいたわ、と言いました」

あかね「なんか寒気が……」

やよい「わ、私も……」



70 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 04:56:58.33 ID:+hmhjqb90

れいか「トゥルーデおばさんは言います。お前は魔女を見たんだね。実はお前を待っていた。お前が入用なのさ、と」

れいか「明るく光ってくれないか、娘はそう言われて首を傾げます」

れいか「すると、トゥルーデおばさんは少女を薪に変えて、火の中に入れました」

なお「え……」

れいか「そしてごぉっと赤く燃える炎を見ながら「ほら、恐ろしく明るいじゃないか」と呟きました」

れいか「おしまい」

あかね「どこがおもろいねん!!!!」

れいか「本当は薪に変えたのではなく、少女をそのまま燃やし―――」

なお「もういい!!!れいか、黙ってよ!!!!」

れいか「そうですか……」シュン

みゆき「うぅ……絵本は全然ハッピーじゃないんだ……うぅ……」

やよい「みゆきちゃん……」

あかね「ええい!!みんな!!みゆきのために面白い本を探すで!!」

なお「ああ!!」

やよい「が、がんばる!!」



75 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:03:52.72 ID:+hmhjqb90

れいか「……」

キャンディ「れいかー」トテトテ

れいか「あら、キャンディ」

キャンディ「れいか、すごいクル。どうしてそんなにいっぱいお話をしっているクル?」

れいか「昔はいろいろとグリム童話を読んでいたのです」

キャンディ「れいかは博識クル!!」

れいか「……最近、思うことがあります」

キャンディ「……?」

れいか「メルヘンランドを襲ってきたピエーロ……」

れいか「そして世界をバッドエンドにしようとする企み」

キャンディ「クル~?」

れいか「ピエーロはメルヘンがハッピーエンドで終わるという偽りを正そうとしているのではない、と」

キャンディ「どういうことクル~?」

れいか「メルヘンの話、つまり童話の殆どは先ほど皆さんで読んだようにハッピーエンドではありません」

れいか「現代に伝えられる物語は、後世の人間がむりやりに捻じ曲げた結末。いわば嘘の物語」



82 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:10:22.37 ID:+hmhjqb90

れいか「ピエーロはその嘘の結末を……本当の結末に戻そうとしているのではないでしょうか?」

キャンディ「どうしてクル?そんなの必要ないクル」

れいか「この世に幸せはない。全ては嘘だ。ピエーロはそういいたかったのかもしれませんね」

キャンディ「そんなこと……」

れいか「これは私の推測にすぎませんし、ピエーロのしたことは許しがたいものです」

れいか「ただ、ピエーロが襲ってきた理由を考えていたら、そう行き着いたのです」

キャンディ「クル~……」

れいか「……」

キャンディ「でもやっぱりハッピーエンドがいいクル!!」

れいか「それは勿論です」

キャンディ「キャンディもハッピーがいいクル~」

れいか「ええ。私もです」

れいか「童話のように悲しむだけの物語にはしたくありませんね……」

れいか「私たちが描く、未来の絵本だけは……」



86 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:15:04.32 ID:+hmhjqb90

あかね「あったでー!!!!」

なお「なになに!?」

やよい「どれー?」

あかね「みゆき!!みてみい!!ほらほら!!!」

みゆき「えー……?」

あかね「ヘンゼルとグレーテルや!!」

みゆき「―――わぁ♪」

なお「えっと。兄妹が森に迷い込んで……」

やよい「お菓子の家を見つけて、魔女につかまっちゃうけど……」

あかね「魔女を燃やして、逃げてハッピーエンドの話やな!!」

みゆき「……」

なお「……あかね?」

あかね「なんや?」

やよい「魔女を燃やすって……怖い感じがするんだけど……」

あかね「だ、大丈夫やって!!勧善懲悪のメルヘンストーリーにきまってるって!!!あははは!!!」



90 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:22:17.65 ID:+hmhjqb90

―――あるところにヘンゼルとグレーテルという兄妹がいました。

ある日、グレーテルは両親の会話を聞いてしまいます。

このままでは生活ができない。子どもを捨てましょう。母がそう言っていました。

なお「……初めから、なんか違うね」

あかね「いやいやー、もう大丈夫やって」

みゆき「やよいちゃん……抱きついてて……いい?」ギュゥ

やよい「うん、いいよ……」

―――グレーテルは兄、ヘンゼルにそのことを話します。

ヘンゼルはこういいました。
分かった、それならパンを持っていこう。どこかに連れて行かれそうになっても、パンくずを落としていくんだ。

もし捨てられてもそのパンを目印に帰ってこれる。兄の提案にグレーテルは安心しました。

なお「ふぅ……大筋は同じだ」

あかね「な!ウチのいった通りやろ?」

みゆき「うん」

やよい「続きは?」

なお「うん」ペラッ



94 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:28:25.97 ID:+hmhjqb90

―――その日の夜、ヘンゼルは妹であるグレーテルをベッドに誘います。

なお「んん?!」

あかね「なんや?」

―――ヘンゼルはグレーテルを裸にすると、押し倒しました。

グレーテルの体は見る見るうちに熱を帯びていきます。

ヘンゼルは妹と何度も唇を重ね、股間を大きくさせます。

なお「ちょっとぉ!!!!!」

あかね「これは……あれか?あれやな?」

やよい「あ、あれって?あれって?」オロオロ

みゆき「え?え?」

なお「飛ばそう!!!こんなページは必要ないよぉ!!!」

あかね「せやな!!せやな!!」

やよい「うんうん!!」

みゆき「え?ヘンゼルとグレーテルなにしてたの?」

あかね「みゆきは知らんでええ!!」



100 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:35:28.76 ID:+hmhjqb90

―――ヘンゼルとグレーテルは父親に連れられ、森の奥へとやってきました。

父親は「ここでまっておくように」とだけ告げて、去っていきます。

夜になっても父親は戻ってこず、ヘンゼルはやはり捨てられたのだと思いました。

なお「酷い父親だよ!!まったく!!」

あかね「なおは弟妹おおいもんな」

なお「こういう話は気分が悪くなるよ」

やよい「それでそれで?」

みゆき「うぅ……」

―――夜になったのでヘンゼルはグレーテルを温めようと抱きしめました。

あかね「ええ、お兄ちゃんや」

なお「うん」

―――そして口付けをし、グレーテルの服を脱がせると、優しく乳頭を愛撫しました。

やよい「きゃぁ!?!またぁ!?」

なお「なんだこの兄妹はぁ!!!」

みゆき「すごーい……兄妹愛ってやつだね」



106 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:41:11.42 ID:+hmhjqb90

―――朝になり、目印のパンくずを探してみましたが、どこにもありませんでした。

途方にくれた二人は森の中をあてもなくさ迷います。そのとき一人の女性と出会いました。

あかね「ふー、魔女の登場やな」

なお「ああ」

みゆき「お菓子の家かなー?」

―――女は二人を家に招待しました。そこにはヘンゼルとグレーテルと同年齢の子どもが5人いました。

あかね「あれ?」

やよい「なんか、違うね」

―――女はいいます。私は貴方たちのように身寄りのない子どもを家に招き、一緒に住んでいるの。

女は二人にしばらくはここに泊まっていくといいと言い、二人に料理を振舞いました。

みゆき「これは罠だ!!」

あかね「せやな!!」

なお「うん」

やよい「続き!!」



112 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:45:59.76 ID:+hmhjqb90

―――そのまま数日が経ち、グレーテルには笑顔が絶えませんでした。

増えた友達と毎日、遊んでいました。

ヘンゼルはその間、女性のことを調べていました。

あかね「流石はヘンゼル!悪い魔女ってことに感づいたんやな!!」

みゆき「うんうん」

―――女性は多くの宝石を持ち、とても大金持ちであることを知りました。

やよい「え?」

なお「雲行きが……」

―――ヘンゼルは考えました。この宝石が手に入れば、何不自由のない生活を送ることができる、と。

あかね「……」

なお「……」ギュッ

あかね「なんやねん?」

なお「こわくて。手、握ってもいいよね?」

あかね「ええけど」

なお「ありがとう……」



122 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:52:38.57 ID:+hmhjqb90

―――ある日の晩、ヘンゼルは女性と共に食事に出すパンを焼こうと竈に向かいました。

ヘンゼルは言いました。「おばさん、どうやって焼くのか教えてよ」

女性は大きな竈の前に向かい、丁寧にパンの焼き方を教えようとしました。

そのときヘンゼルは女性の背中を押し、女性を竈の中に押し込みました。

あかね「ひっ!?」

やよい「きたぁー!!!」

なお「なんでここは私たちの知っている展開と一緒なんだ!?」

みゆき「……」

あかね「みゆき?!おーい!!」

―――そのあとヘンゼルは焼けたパンを持って、子どもたちのところに戻りました。

ヘンゼルは笑顔でパンをみんなに配ります。

子どもたちは美味しい、美味しいといいながらそのパンを食べました。

なお「これって……女の人を燃やした竈で焼いたパン……?」

あかね「なお!!!!」

やよい「うぇ……ぉえっ……」



128 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 05:59:50.02 ID:+hmhjqb90

―――そして、子どもの一人が突然苦しみ始めました。

なお「え?え?」

あかね「ま、まさか……!?」

―――子どもは次々と倒れていきました。

ヘンゼルは毒入りのパンを子どもたちに食べさせていたのです。

やよい「もう……だめ……」

なお「……」

―――ヘンゼルは家にあった宝石を全て袋につめ、寝室で寝ていたグレーテルを連れ出します。

グレーテルは何故、出て行くのかと訊くと、ヘンゼルは「あのおばさんは悪い魔女で、僕たちを食べようとしていたんだ」

そう説明しました。ヘンゼルとグレーテルは森を進み、なんとか自分の家を見つけることができました。

あかね「ひどい……なんやねん……これ……」

なお「……もうすぐ終わりみたいだね」

あかね「みゆき?」

みゆき「……」

あかね「あかん……放心してる……」



134 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:04:34.41 ID:+hmhjqb90

―――ヘンゼルはすぐに家には入ろうとしませんでした。

しばらくすると母親が井戸に水を汲みに来ました。

なお「もう展開がわかるね」

あかね「……」

―――ヘンゼルは母を井戸の中へと突き落としました。

母がいればまた捨てられる、そう思ったのです。

その後、父親も同じように井戸へと突き落とし、ヘンゼルとグレーテルは多くの宝石で優雅な生活を送りました。

なお「……」

あかね「……」

やよい「……」

みゆき「」

れいか「これがヘンゼルとグレーテルの原典ともいえるお話ですね」

なお「トイレ……」トボトボ

あかね「うちも……」トボトボ

やよい「私も……」トボトボ



144 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:08:54.62 ID:+hmhjqb90

みゆき「」

れいか「みゆきさん?みゆきさん?」ユサユサ

みゆき「はっ!?ここは!?」

れいか「不思議図書館ですよ」

みゆき「あぁ……えっと、何してたんだっけ?」

れいか「このお話を―――」

みゆき「きゃぁ!!!」バシッ

れいか「あ……」

みゆき「はぁー……はぁー……」

れいか「みゆきさん、落ち着いてください」

みゆき「やだやだ!!!こんなの全然ハッピーエンドじゃないよぉ!!!!」

れいか「当然です」

みゆき「え……?」

れいか「一人に幸せが訪れれば、他の誰かに不幸が訪れるものです」

みゆき「……」



148 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:14:44.21 ID:+hmhjqb90

れいか「ヘンゼルとグレーテルのお話も、見方を変えればこの兄妹にとってはハッピーエンドです」

みゆき「そ、それは……」

れいか「シンデレラも……結末はどうあれ、シンデレラにとってはハッピーエンドでした」

みゆき「……」

れいか「赤ずきんも狼にとってはハッピーエンドでしょう」

みゆき「それはおかしいよ!!だって、みんながハッピーなのがハッピーエンドでしょ!?」

れいか「いいえ。私たちも常に誰かを蹴落としながら生きています」

れいか「例えば受験。一人が受かれば、一人が落ちる。そうですよね?」

みゆき「う、うん……」

れいか「ハッピーエンドは平等には与えられません」

みゆき「そんな……」

れいか「私は思います」

みゆき「え?」

れいか「そういった無意識にしている残虐な行為から私たちは目をそらしてきた」

れいか「童話の結末を歪め、後世に伝えているのがいい証拠です」



152 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:20:45.86 ID:+hmhjqb90

れいか「ピエーロはそれが許せなかったのではないか、と」

みゆき「れいかちゃん……」

れいか「全員が笑顔を迎えられる結末なんてない。一人が笑顔なら、誰かがその陰で泣いている」

れいか「ピエーロはそれを伝えるためにメルヘンランドを襲ったのかもしれません」

みゆき「……」

れいか「……みゆきさん。だけど、もしかしたらみんなが笑顔を迎えられる結末もあるかもしれません」

みゆき「え……」

れいか「このまだ、未来が白紙の絵本……。これはまだ終わりがありませんから」

みゆき「れいかちゃん……」

れいか「みゆきさん、がんばりましょう。みんなが笑顔でいられる結末を描く為に」

みゆき「できる……かな?こんなに哀しいお話ばかりなのに……」

れいか「その最初を私たちで作ればいいのです」

みゆき「……」

れいか「スマイルプリキュアはそれができる、そう信じています」

みゆき「うん!スマイルだよね!やっぱりスマイルがないとだめだよね!!」



158 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:25:57.69 ID:+hmhjqb90

あかね「おまたせぇ~」

なお「きぶんわるい……」

やよい「はぁ……」

みゆき「もうみんな!!スマイルスマイル!!!」

あかね「な、なんやねんな……急に元気になって」

みゆき「私たちならハッピーエンドに変えることができるよ!!ね!?」

なお「え?」

みゆき「私たちはスマイルプリキュアなんだから!!!」

やよい「―――うん!!そうだよね!!絶対にできるっ!!」

なお「そうだね。うんっ。なんかやれそうな気がしてきた」

あかね「そうやな。ま、根拠なんてないけどなー」

みゆき「はっぷっぷー!!根拠はちゃんとあるもーん!!」

あかね「ほー?なんやー?いうてみー?」

みゆき「だって、私たちはプリキュアだもん!!」

れいか「ふふ、そうですね」



164 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/03/16(金) 06:28:51.38 ID:+hmhjqb90

あかね「全然、理由になってない……。けど、ま、それしか根拠はないな」

なお「みゆきらしいよ」

やよい「がんばろうねっ!みゆきちゃん!」ギュッ

みゆき「もっちろんだよー」ギュッ

キャンディ「みんなー!!そろそろ帰るクル~」

みゆき「そっか!じゃ、かえろ!」

れいか「はい」

あかね「あー、なんかこわかったなぁ」

なお「ほんとに」

やよい「うんうん!」

れいか「ふふ」

みゆき「……絶対にハッピーエンドにしてみせるよ」

みゆき「絶対に―――」



END





[ 2012/03/16 ] SS | TB(0) | CM(0)
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