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梓「ムギ先輩、いいこと教えてあげます」



1 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 01:56:22.01 ID:SbYsLziV0

>二年前。紬の家

紬「この漫画はどうだったかしら?」

梓「私はちょっと好きになれませんね…」

紬「どうして?」

梓「主人公が簡単に心を揺れ動かす漫画は嫌いです」

紬「そうなの?」

梓「それがとても丁寧に描かれてればいいんです。でもこの漫画はちょっと…」

紬「それは残念ねぇ」

梓「ムギ先輩はこの漫画好きなんですか?」

紬「うーん。どうだろう」

梓「どういうことですか?」

紬「まだ漫画をほとんど読んだことない時期に読んだから、内容とか関係なく熱中して読んでたの」

梓「あぁ、それわかります」

紬「ええ。とにかく先の展開が気になったのを覚えているわ」



5 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 01:59:32.80 ID:SbYsLziV0

梓「でもちょっと意外でした、ムギ先輩の家にこんなに沢山漫画があるなんて」

紬「菫に頼んで買ってきてもらったんだ」

梓「菫ちゃん……一度会ってみたいですね」

紬「ええ、そうね。いつか機会を設けられるといいわね」

梓「そういえばムギ先輩が読んでた漫画って普通の男女の恋愛物のほうが多いんですね」

紬「女の子同士のものばかり読んでたと思ってた?」

梓「そうですね」

紬「私も男女の恋愛に興味がないわけじゃないのよ」

梓「ムギ先輩は誰かに恋したことあるんですか?」

紬「まだ、ないの」



9 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:06:35.34 ID:SbYsLziV0

梓「そうなんですか?」

紬「いつかしてみたいとは思ってるんだけどね。燃えるような恋」

梓「燃えるような恋…」

紬「梓ちゃんは恋したことあるのかしら?」

梓「ないです」

紬「唯ちゃんは?」

梓「唯先輩は、そんなんじゃありません」

紬「そう? それは残念ねぇ」

梓「…嫌いじゃありませんけど」

紬「いつか誰かに恋したら教えてね」

梓「どうしてですか?」

紬「私、誰かと恋話するのが夢だから…」

梓「それならムギ先輩が恋したっていいじゃないですか」

紬「あっ、そっか」

梓「好きな人ができたら、教えてくださいね」



12 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:12:24.29 ID:SbYsLziV0

紬「ねぇ、梓ちゃん」

梓「どうしましたか?」

紬「私、最近変なの」

梓「ムギ先輩がちょっと変なのは昔からだと思いますが…」

紬「ひどい…」

梓「冗談です。それで、どうしましたか?」

紬「最近りっちゃんと澪ちゃんに萌えられないの」

梓「すいません。ちょっと意味がわからないです」

紬「ちょっと前まではね、
  りっちゃんと澪ちゃんが仲良くしてるととっても幸せな気持ちになれたの」

梓「はぁ」

紬「でも今は仲良くしてる二人を見ると心がギスギスするの」

梓「……」

紬「ねぇ、なんでだと思う?」



14 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:17:37.62 ID:SbYsLziV0

梓「えっと、私に唯先輩が抱きついてくるのには萌えられますか?」

紬「うん」

梓「私と澪先輩だとどうですか?」

紬「仲良くしてるといいなって思う」

梓「じゃあ、唯先輩と律先輩は?」

紬「それはもちろん……」

梓「ムギ先輩?」

紬「あれ、どうして……」

梓「……恋です」

紬「えっ」

梓「たぶんムギ先輩は恋をしたんです」

紬「これが、恋?」

梓「それも――叶わない恋」



16 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:22:15.91 ID:SbYsLziV0

紬「かなわない恋?」

梓「そう。かなわない恋です」

紬「えっと私、恋したんだよね」

梓「はい」

紬「誰に?」

梓「律先輩に」

紬「私が、りっちゃんを?」

梓「はい」

紬「私が、りっちゃんのことを好き……」

梓「……」

紬「……そうかもしれない」

梓「やっぱり」

紬「…なんだか恥ずかしくなってきちゃった」



19 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:28:41.15 ID:SbYsLziV0

―――

梓「落ち着きましたか?」

紬「……うん」

梓「やっぱり好きだったんですね」

紬「うん。私はりっちゃんのことが好き。でも、それなら」

梓「はい……」

紬「りっちゃんはきっと澪ちゃんのことが好き。
  澪ちゃんもきっと……だから――」

梓「……」

紬「恋に気づくと同時に失恋しちゃったね」

梓「そう、ですね…」

紬「でも、恋。そっか、これが恋なんだ」

梓「ムギ先輩?」

紬「うん。なんだか楽しくなってきたみたい」

梓「えっと…どうしてですか?」

紬「だって、誰かを好きになったの初めてだから」



22 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:35:45.59 ID:SbYsLziV0

梓「恋が成就しないってわかってるのにですか?」

紬「うん」

梓「……」

紬「梓ちゃん?」

梓「律先輩のどこが良かったんですか?」

紬「りっちゃんのいいところ?」

梓「はい」

紬「りっちゃんはとっても素敵な女の子よ」

梓「そうですか?」

梓「仲間想いだし、かっこいいし、実はかわいいし、いつも私達を笑わせてくれるし……」

梓「……そうですね」

紬「うん。でもそれは関係ないの。
  気づいたら恋してたから。りっちゃんがりっちゃんだから私は好きになったんだと思うの」



25 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:43:04.95 ID:SbYsLziV0

梓「告白するんですか?」

紬「それはやめておくわ。
  りっちゃんと気まずくなったら困るし。それに――」

梓「振られるのは嫌だから、ですか?」

紬「……うん」

梓「ムギ先輩、いいこと教えてあげます」

紬「なにかしら?」

梓「失恋したくなかったら、恋してない人を好きになればいいんです」

紬「……梓ちゃんは賢いのね」

梓「それほどでもないです」



27 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:50:31.01 ID:SbYsLziV0

>一週間前。コーヒーショップ

紬「久しぶりね。梓ちゃん」

梓「桜ヶ丘の文化祭の打上げ以来ですね」

紬「そうね。あのときは楽しかったわ」

梓「ですね。またみんなで集まりたいです」

紬「ねぇ、実は、報告したいことがあるの」

梓「なんですか?」

紬「私、りっちゃんに告白することを決めたの」

梓「えっ…今になってどうして?」

紬「いつまで待ってもりっちゃんと澪ちゃんが付き合ってくれないから」

梓「それが告白する理由になるんですか?」

紬「うん。なるの」

梓「意味がわかりません」



29 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:56:01.96 ID:SbYsLziV0

紬「だってあの二人を見てるともどかしいじゃない」

梓「でも、告白したら振られちゃいますよ」

紬「そうだね」

梓「きっと辛いですよ」

紬「…うん」

梓「それでも、告白するんですか?」

紬「うん」

梓「ちょっと理解できません」

紬「……実はね、可能性はゼロじゃないと思ってるの」

梓「えっ?」

紬「奇跡でもおきれば、りっちゃんが振り向いてくれるんじゃないかって」

梓「……」

紬「ね、奇跡が起きればりっちゃんと付き合えるし、
  失敗してもりっちゃんと澪ちゃんが付き合うきっかけになるかもしれないし、悪くないと思わない?」



31 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 02:59:39.05 ID:SbYsLziV0

梓「…ムギ先輩が納得してるなら、私に言うべきことはないです」

紬「梓ちゃん……」

梓「それじゃあ私はもう行きますね」

紬「もう? 話したいことが一杯あるのに…」

梓「ごめんなさい、用事があるんです。また今度会いましょう」

紬「それなら仕方ないわ。じゃあまたね、梓ちゃん」

梓「さようならムギ先輩。奇跡が起こることを願ってます」

紬「ありがとう」



33 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:07:55.51 ID:SbYsLziV0

>現在、寮の前

梓「…ムギ先輩」

紬「……えっ」

梓「おかえりなさい、ムギ先輩」

紬「梓ちゃん?」

梓「…まってました」

紬「あずさちゃん…」

梓「とりあえず部屋に入りませんか」

紬「…うん」

梓「…」

紬「…」ガチャ

梓「お邪魔します」

紬「なにも無いところだけど……」



34 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:15:50.52 ID:SbYsLziV0

―――

紬「…」

梓「台所お借りしてもいいですか?」

紬「…うん」

梓「…」

紬「…」

梓「…」

紬「…」

梓「…カフェオレです」

紬「ありがとう」

梓「やっぱり…」

紬「うん。ふられちゃった」

梓「…」

紬「でも、いいの。こうなるのはわかりきってたことだから」



37 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:21:15.55 ID:SbYsLziV0

梓「…」

紬「それにちゃんと言ってくれたんだよ」

梓「……」

紬「りっちゃん、ちゃんと言ってくれたの。澪ちゃんのことが好きだから付き合えないって」

梓「…」

紬「だからね、私が告白したのは無駄じゃなかったの」

梓「…」

紬「きっと、ちゃんと意味があったと思うの」

梓「…」

紬「これからりっちゃんと澪ちゃん付き合うんだろうね」

梓「…」

紬「…」

梓「…」

紬「ねぇ、梓ちゃん。どうしよう。私、辛いよ。だってもう…」

梓「つらいなら、泣いてください」



41 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:27:06.38 ID:SbYsLziV0

>一時間後

紬「」

梓「ん?」

紬「」

梓「何かいいましたか?」

紬「」

梓「もう大丈夫だから?」

紬「」コクン

梓「声、枯れちゃったんですね」

紬「」コクン

梓「ちょっとだけ顔色が良くなりましたね」

紬「」



43 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:37:07.90 ID:SbYsLziV0

梓「ねぇ、ムギ先輩。楽しいことを考えてみませんか」

紬「?」

梓「楽しいことです。例えばそうですね。来年のこととか。
  来年になったら私達もN女子大に入ります。
  そうしたら、また一緒にバンドをやれます」

紬「」

梓「私と、憂と純もいるから、みんなで7人です。
  7人のHTTですよ。とっても賑やかだと想いませんか」

紬「」コクン

梓「そうだ。ティータイムを復活させましょうよ
  みんなでお金を出し合って紅茶を買って、お茶の時間を復活させましょう
  きっと楽しいと思います」

紬「」

梓「だからムギ先輩、いつもみたいに笑ってくださいよ…」

紬「」



44 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:42:25.88 ID:SbYsLziV0

梓「…」

紬「」ナデナデ

梓「ムギ…せんぱい?」

紬「」ナデナデ

梓「先輩はやさしすぎます」

紬「」ナデナデ

梓「でも馬鹿です」

紬「」ナデナデ

梓「律先輩なんかに恋をして……」

紬「」ナデナデ

梓「…」

紬「」ナデナデ

梓「ムギ先輩、いいこと教えてあげます」

紬「」ナデナデ

梓「失恋したくなかったら、自分のことを好きな人を好きになればいいんです」



45 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:49:36.38 ID:SbYsLziV0

紬「」

梓「…」

紬「」

梓「そういう意味です」

紬「」ポロポロ

梓「泣かないでください。惨めになるだけですから」

紬「」ポロポロ

梓「もう! 声が出なくなってまで泣かないでください! お願いですから!」

紬「」ポロポロ

梓「あぁ、もう、こっちまで泣きたくなるじゃないですか」

紬「」ポロポロ

梓「もうっ…」ポロポロ



46 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 03:56:37.62 ID:SbYsLziV0

>三十分後

紬「大丈夫?」

梓「……はい」

紬「ごめんね、梓ちゃん」

梓「謝らないでください。ムギ先輩はなにも悪いことをしてないんですから」

紬「……そうだね」

梓「はい」

紬「…」

梓「…」

紬「ねぇ、梓ちゃん。抱きしめてもいい?」

梓「はい?」

紬「えいっ!」



47 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 04:04:19.40 ID:SbYsLziV0

梓「なんで…」

紬「梓ちゃん小さいね。後ろから抱きしめるとよくわかるわ」

梓「……」

紬「うん。うん。やっぱり…」

梓「なんですか?」

紬「梓ちゃんを抱きしめると凄く安心するの」

梓「そうなんですか?」

紬「そしてとっても温かい気持ちになるの」

梓「そう…ですか」

紬「ねぇ。ひょっとして、これって恋じゃないかしら」

梓「えっ」



49 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 04:07:38.52 ID:SbYsLziV0

紬「うんうん。きっとそう」

梓「同情ならやめてください」

紬「ううん。同情なんかじゃないわ」

梓「ずっと律先輩のことを好きだったのにですか?」

紬「うん。りっちゃんのことは今でも好きよ」

梓「やっぱり…」

紬「でも梓ちゃんと一緒にいると温かい気持ちになるのも本当だから。
  ねぇ、梓ちゃん。私はどうすればいいと思う?」

梓「…」

紬「梓ちゃん?」



50 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 04:10:04.08 ID:SbYsLziV0

梓「前にいいましたよね。
  すぐに心を揺れ動かす人は嫌いだって」

紬「…うん」

梓「ムギ先輩が感じてるそれが恋かどうかはわかりません。
  でもムギ先輩が恋だというなら……恋の種かもしれません」

紬「種?」

梓「はい。種です。水をやり続ければいつか成長するかもしれません」

紬「どうやって水をやればいいのかな?」

梓「私がやります。自由登校期間になったら毎日会いにきます。だから」

紬「…うん」

梓「だから、ゆっくりでいいから私のこと好きになってください。そうしないと私が失恋しちゃいますから」

紬「失恋するのは嫌なんだ?」

梓「はい。辛いのは嫌です」



52 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 04:15:41.86 ID:SbYsLziV0

紬「そうなんだ」

梓「自ら進んで失恋しに行くなんてムギ先輩ぐらいです」

紬「うん…そうだね」

梓「でも、だからこそ……私は告白できたんです」

紬「……ねぇ、梓ちゃん」

梓「どうしました?」

紬「いつから好きだったの?」

梓「ムギ先輩が律先輩を好きだと気づいた時からです」

紬「……ねぇ、梓ちゃん」

梓「また質問ですか?」

紬「もうちょっとだけ抱きしめててもいいかな?」

梓「…お気の済むまで」



53 名前: VIPがお送りします 投稿日: 2012/11/03(土) 04:17:17.77 ID:SbYsLziV0

>四ヶ月後

紬「入学おめでとう、梓ちゃん」

梓「ありがとうございます。これでまた一緒にHTTの活動ができますね」

紬「ええ、とっても楽しみね」

梓「はい! 楽しみです」

紬「それでね、梓ちゃんに話があるの」

梓「奇遇ですね。私もムギ先輩に話があるんです」

紬・梓「私と――」



おしまいっ!





http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1351875382/
[ 2012/11/03 ] SS | TB(0) | CM(0)
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Author:はらみこ

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一時からするとだいぶ咲熱治まりましたが、毎回アンケは二重丸で出してます。

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